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ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」

日時: 2013/06/02 15:02
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI

今回、思いつきでSSを執筆させて頂きます。タイトルから分かるように、あの「進撃の巨人」のパクりです。まあ俺なりにいろんなアレンジを加えて執筆していきます。

元の案が→http://www.pokemon-guide.net/bbs_talk/show.php?kiji_id=1230910
まあ原案通りに全て書くことは無いでしょうけど。

小説を書き進めていく途中途中で設定を書いていきます。
【本作品の世界での設定など】>>229
【ゴブリンの設定】>>231
【各能力者の設定】>>232 

この小説を読むにあたって>>196

愛怨忌焔制作の「進撃のゴブリン」@wiki⇒http://www55.atwiki.jp/shingekinogoburinone/m/pages/2.html?guid=on

文才も無く、いろいろと矛盾や破綻も多かったりするかもしれませんが、生暖かい目で見守ってやって下さい。
それでは、お楽しみ下さい!

ロック/修正

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.2 )

日時: 2013/05/28 11:44
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI <張遼>
URL: 文遠

【設定】

・「進撃の巨人」のように軍人全員が同じ武器や装備を遣うわけでもない。また、志願したからって兵になれるものでもない。戦闘適正検査に合格した者のみが兵士になれる。

・戦闘適正検査は主に魔力を見る。

・魔力とは、個人の戦闘能力に関わる一番重大な要素である。まあ、Fateに出てくるような魔力を思い浮かべてくれ。この魔力の質が高い程より強い能力を発現出来て、多いほど長く能力を発現出来る。

・魔力は限られた者のみが潜在的に有する者で努力ではどうにもならない。魔力保持者の中でもランクがある。

・戦闘能力のステータスは以下の通り
【魔力】
【筋力】
【敏捷】
【耐久】
S A B C D Eの6段階評価。+は強化される場合があるということ。
Fateのパクリで悪かったな。FateではSじゃなくてEXだがな。

まあ、随時追加してくんで。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.4 )

日時: 2013/05/27 23:25
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

【本編スタート】

「女々しくて女々しくて女々しくて辛いよ〜♪」

北部九州地方のとある地域・・・

一人の少年の歌声が室内に響き渡る。

「おぉ!水素95点かすげえな!」

水素と呼ばれた髪を金に染めてる少年が歌い終わり、テレビ画面に点数が表示される。中々の高得点のようで、室内に居るメンバーの歓声が上がる。

「ふぅ、オフ会来て良かったよ。水素の美声が聴けるなんてな。」

「そんなことねぇさ。これもボイトレしてるからだ。お前もボイトレしたらどうだ?タコス。」

「俺はいいよ。苦労してまで上手くなりたいとは思わないから。」

「上手く歌えたら女にモテるぜ?」

「お前はそれしか考えてねえのか小銭」

笑い声が室内に木霊していた。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.6 )

日時: 2013/05/27 22:46
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

この日、水素、小銭、タコス、チャイ、マロンは同じ九州地方に住むポケガイ住民としてこのカラオケボックスに集まりオフ会を開催しているのである。

「次、俺が歌うぜ!」

水素が持っていたマイクをサッと小銭が奪い取る。

「愛が愛を〜重すぎるって理解を拒み〜♪」

小銭が微妙な歌声で歌い始めた。ガンダム好きなら多分知っているであろうあの曲である。小銭の低いオヤジ声で周囲は爆笑の渦に包まれた、その瞬間である。

ドスン!と巨大な音がした。そしてかなり大きく揺れる。画面がプツンと消える。

「何だこりゃ!せっかく歌ってたのに!」

小銭は残念がった表情を作る。

「なんだ今の音?地震か?」

「まさか2年前の東日本大震災みたいなことがこの九州でも起きるってのか?!」

マロンとタコスが動揺し始めた。

「おい、店員を呼べ!どうなってんだ故障だぞ!」

空気を読まずカラオケのことを気にしてるチャイであった。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.7 )

日時: 2013/05/27 22:50
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「んなもん、後だ後!俺が外に出て様子を見てくる!」

水素が部屋から飛び出す。

「待て、俺も行く!」

動揺していたマロンも水素に続いて部屋を出る。

そしてカラオケボックスの店内から出た二人が見た光景は異様な物であった。

「これは・・・・?」

「なん・・・だと・・・!?」

マロンは思わず腰を抜かす。水素はその場に暫く立ち尽くす。

「なんなんだよあの怪物は!」

さっきの巨大な音と揺れを起こした正体が今、目の前に居る。

「あれは・・・巨人・・・?」

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.8 )

日時: 2013/05/27 22:55
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「進撃の巨人に出てくる巨人か!?」

腰を抜かしたマロンがゆっくり立ち上がる。

「俺にもわかんねえよ。現実でこんなことが起きてるなんて考えられねえ!」

巨人と思しきその巨大な生命体の数々は、ある者は口から巨大な赤いビームのような物を放ち辺りを破壊し、ある者は人間を掴み上げて口に放り込んでいた。

「巨人はビームなんて出さねえよ・・・。」

そう、巨人とは別の物体・・・

「あのビーム、ポケガイ住民の直江が好きなBLEACHに出てくる虚閃って技に似てる・・・」

「考察は後だ!すぐに店内に居るあいつらを外に出すんだ!」

水素はそう叫ぶと店内に駆け足で戻る。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.9 )

日時: 2013/05/27 23:00
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「おいお前ら大変だ!急いでここを出るぞ!」

水素が息を切らして戻ってきた。ポケガイ住民が居る部屋は店内の二階で階段を上る必要がある為である。

「何があった!?やっぱ地震か?」

小銭が声を荒げて言う。他のメンバーも動揺が収まってないようだ。

「違う、ある意味東日本大震災の方がマシなレベルに見える出来事が今起こっている」

水素が息を整える。

「どういうことだ、それよりデカい地震か?その割にはこんな小さいカラオケ店でも崩壊してないが」

そう言葉を発したのはチャイ。

「・・・落ち着いて聞け。巨人が現れたんだ。」

「おい、こんな時にふざけたこと言ってんじゃねえ!」

「じゃあ外出ててめえの目で確かめやがれ!」

水素は真顔で怒鳴る。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.12 )

日時: 2013/05/27 23:06
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

一同は店の外に出るとその異様な光景を目の当たりにし、水素が言っていたことを始めて信じる気になった。

「まずいぞ。もうこの辺りまで来てやがる!」

マロンが呆然と立ち尽くしてる横で小銭が歯ぎしりする。

「どうすんだよこれ・・・人が食われて街がドンドン破壊されてるぞ・・・」

絶望の表情を作るマロン。

「逃げるしかねえだろ!オフ会は此処までだ!みんな各自家に戻れ!」

水素が叫ぶ。

「馬鹿か!家やその周辺が安全な保障は何処にもねえ!俺達の周り見ろ!巨人に囲まれてんぞ!」

タコスが冷静になろうとしてるがなりきれない調子で怒鳴る。

「逃げ場がねえ・・・此処までかよ。俺まだ風俗でしかエッ チしてねえのに・・・。死ぬまでに素人とヤりたかった・・・」

小銭がへ垂れこむ。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.13 )

日時: 2013/05/27 23:13
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「諦めんなよ。素人DT卒業してえならここは生き延びるんだよ!」

タコスが小銭を諭す。

「そうだ・・・。俺はこんな所で死ぬわけにはいかない。数多の男が夢見て果たせなかった素人DT卒業を、俺はまだ成し遂げていない・・・!だがこの先どうるんだ?」

小銭はそっと立ち上がる。

「君達、早く逃げなさい!」

そこへ割と近くから聞こえる叫び声。声の主が視認出来る位置まで近づいてくる。緑色の迷彩服を着て銃を持っている、自衛隊員である。

「巨人は我々自衛隊が総動員で抑えている!君達はこのルートで逃げなさい!」

自衛隊員は水素達に印付きの地図を渡すと巨人の居る方向へと突入していった。

「自衛隊まで出る始末か・・・」

「とにかく時間が無い、地図の通りに逃げるぞ!」

一同は地図を開いて逃走を始めた。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.16 )

日時: 2013/05/27 23:20
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

しかし、地図の通りに逃げている筈が、その道の前に巨人が立ち塞がったのである。

「こ、こいつは・・・!」

輪郭が変な顔がニキビだらけの巨人である。その巨人は今、一同を見下ろしている。

「この地図は巨人が居る地帯の合間を縫って逃げるルート・・・だが既に巨人に占拠されているとは・・・」

タコスがチッと指を加える。

「ど、どどどどうすんだよこれ・・・もう終わりだぁぁぁ!俺も、世界も、全て終わりなんだぁぁぁ!」

チャイが泣き叫び始める。

「落ち着け!まだ活路は何処かにある!」

小銭がチャイを諭そうとするがあまり効果は無い。

「こうなったら、俺達別々の道を行くしかないようだな」

水素が地図を破り捨てる。

「何故だ?一人では危険だ!」

タコスがそれに反対する。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.22 )

日時: 2013/05/28 01:04
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

・ゴブリンの攻撃方法は直接体を使った攻撃か、ビームを放つ(基本的に赤色だがいろいろ種類がある)

・序盤で巨人と呼ばれてる存在がゴブリンである。

・奇行種
通常の巨人には見られない、特異な行動を取る巨人の総称。劇中では目の前の障害物にかかわらず直進し続ける巨人や、視界内に人間がいても無視し、より遠くの場所にいる多くの人間を優先して襲おうとする巨人などが登場している。巨人との戦いでは行動が単純で読みやすい、それこそが人間にとって唯一有利な点であり、それを覆す奇行種は壁外調査において最も危険視されている。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.23 )

日時: 2013/06/02 02:40
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI <張遼>
URL: 文遠

・主人公 水素(凪鞘)の能力
サーベルを黒い影の剣へと変化させ、その剣は伸縮自由
また、使用中は体力を大幅に消費する代償付きで覚醒モード、六枚の影の翼を背中に纏い、サーベルを自由な形状に変化させる事ができる(正面から巨人を狙っても彎曲して巨人を後ろから突き刺せる)
と、一定の射程距離圏内なら自由なところに小規模な影の球を作り出し、その球からは無数の影の剣が放たれる
また、影の剣は対象の影に突き刺すことでもダメージを与えることが可能
裏モード(凪鞘モード)で射程圏内の好きなところに時空の歪を発生させて亜空切断が出来る

【魔力】A+
【筋力】B
【敏捷】A
【耐久】C

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.24 )

日時: 2013/06/02 01:34
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI <張遼>
URL: 文遠

・俺(Zhang Liao、直江)の能力
http://www.pokemon-guide.net/bbs_talk/show.php?kiji_id=1223419からだいぶ引用する

雷の能力を追加
双戟や体に雷を纏い攻撃する。得意技は双戟を持ちながら回転し敵に斬撃と回し蹴りを食らわせる「迅雷脚」。
双戟を交差させながら振り下ろし雷の音速の斬撃「迅雷斬」も使う。
双戟や体から雷を放出させる。雷雲を作り出し天候を変化させ敵に向けて雷を振り注がせる。

未だ劇中では未使用だが、炎の力も持つ。その実力は未知数だが雷の能力を遥かに凌ぐ巨大な破壊力を誇る。

通常時は日本刀、雷の能力を使う時は双戟を使う。また、刀を抜く時に「抜刀!」と宣言する。刀からは微量の魔力から作り出せる「真空波」という斬撃を放つことが出来る。但し、威力は高くはない。

また、体内及び精神世界内に雷神、火神を宿しており力を借りて戦闘能力更に巨大にする。しかし、現在は使用出来る場合と手段が限定されている。

【魔力】S++
【筋力】D+
【敏捷】E+
【耐久】B+

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.25 )

日時: 2013/05/28 01:17
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「クソ、もうヤケクソだ!」

チャイは「チッ」と舌打ちをして必死の形相で巨人のいない方向へと走り出す。

「お前らと逃げろ!できるだけ散るんだ!」

マロンがそう言うと、全員一目散に逃げ出す。
しかしここからは鬼ごっこの心理、バラバラになって逃げないといけないとはわかっていても、他人と同じ方向に逃げていく者もいる。
「1人でも多い方が安全かもしれない」という全く無根拠な理由だが、それでも人は本能的に集団でいようとするのだ。
この時、逃げるマロンにタコスが後を追うような形で走ってきた。

「…馬鹿!」

水素がそう叫んだ時には遅かった。
多くの人が集まる方向に向かう巨人は、1人でも多くの人間がいる方向へと歩みを進める。
そう、狙われたのはタコスとマロンだ。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.26 )

日時: 2013/05/28 01:17
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「タコス、離れろ!」

「わかってる、クソ!」

後を追われて初めて危険を察知した。
集団の方が安全だと思った、それが仇となったのだ。
タコスは追っていたマロンとは別の方向に迂回する。

-しかし、巨人はタコスに狙いを絞った。

「うわぁぁ、来るな!来るなぁ!」

叫ぶタコスの言葉は巨人には通じない。
タコスは近くを見渡し人を探す。
これも鬼ごっこの心理、自分に狙いを絞られた時はなるべく人の多い方向へと逃げ込んで自分から注意を逸らそうとする。

しかし、人は誰も危険なものからは遠ざかる。
タコスがいくら人を探しても周囲に人影は見当たらない。
他の人間もまた、タコス達と同じように巨人から逃げていた。

やがて、巨人はタコスとの間合いを詰める。
足を動かすペースこそタコスの方が勝っているものの、やはり歩幅の壁は大きかった。
やがて巨人はタコスを片手で鷲掴みにし、自らの口元へとタコスの体を持っていく。
離せと言わんばかりにタコスは自分を掴んでいる手を殴りつけるが、もちろんお約束通りそんな抵抗が報われるはずもない。
そしてーーー

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.27 )

日時: 2013/05/28 01:18
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「あっちもこっちも巨人だらけじゃねえか!」

タコス達とは真逆の方向に逃げたチャイは周囲を見渡して呟いた。
町中が既に巨人達に占拠されており、周囲は焼け跡と血と死体、そしてパニックに陥り追突事故を起こした車の数々。
阿鼻叫喚に溢れるその様は、地獄絵図と呼ぶには十二分なものだった。
その中でチャイは巨人に気付かれまいとビルの陰に隠れていた。

巨人の咆哮が響き渡る。
その'轟音'はガレキだらけの街に響き渡り、チャイをより一層恐怖させる。

「このままじゃいずれ見つかる…相手は巨大……いい事を思い付いたぞ」

チャイは閃いたように走り出す。

「あとは辿り着くまでに巨人に捕まらなければ…!」

そう言ってチャイは'ある場所'へと向かった。
しかし、チャイが無事にそこへ辿り着く事はなかった。

走り出したチャイの後ろから猛スピードで走ってくるソイツがいた。
俗に言う奇行種、通常の巨人はその巨体から見て取れるようにずっしりと安定した歩行で移動するが、奇行種は違った。
頭を左右に揺らしながらチャイへと走り寄ってくる。

「馬鹿な!う、うわぁぁぁ」

チャイの断末魔は巨人の餌となった瞬間に途絶えた。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.28 )

日時: 2013/06/02 02:45
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

・魔力保有者の中でも独自の能力を発現する者を「能力者」と呼ぶ。

・そうでない魔力保有者の兵は一般的に「戦闘兵」と呼ばれる。

・どんなに有効な攻撃でも魔力量に差があれば攻撃や効果は通用しない。これはゴブリンに対しても人間に対しても同じ。

・魔力を有する者は魔力で作られた特殊なワイヤーを使って上に飛ぶ。建物などの物体にくっつけたり引っかけたりして使用する。巨大なゴブリンと戦う為の道具である。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.37 )

日時: 2013/06/02 03:23
名前: Zhang Liao◆Aizen/C1HI <張遼>
URL: 文遠

・セールの能力
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/T-Xからかなり引用する。

チップを破壊されない限り、ダメージを受けても体を超速で修復出来る。
チップを破壊されるとT-Xモードになり、戦闘能力が大幅に上昇する。

劇中ではまだ未使用の能力がある。その力は未知数。

【魔力】S+
【筋力】S
【敏捷】C
【耐久】S

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.40 )

日時: 2013/05/28 22:03
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

一方小銭・・・

皆が散った後、小銭も一人で巨人の追跡から逃れようと全速力で駆けていたが

「クソ!こっちにも来てやがる!嫌だ死にたくないぃぃぃ!」

小銭はそう叫びながら涙と鼻水を流していた。無理も無い、この世の物とは思えない怪物に襲われているのである。巨人は小銭の嗚咽など耳も貸さず小銭との距離を縮めていく。

「歩幅大きすぎだろ!もうおしまいだぁぁぁ!」

ついに巨人の巨大な手が小銭を掴み持ち上げる。

「ま、待ってくれ!俺はまだ素人DTのまま死にたくねえんだ!見逃してくれ!」

しかしそんな言葉が巨人に届く筈も無く巨人は掴んでいる小銭を口の中に放り込んだ。

数秒後、その巨人が何かを口から吐いた。後から来た自衛隊員が確認した結果、それは巨人により食われた人体の食い散らかしだったという・・・。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.43 )

日時: 2013/05/28 22:10
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「みんな無事だといいんだが今はそれより家が心配だ。家族や友人や彼女は無事だろうか・・・!」

幸い、水素が逃げている方向は前にも後ろにも巨人は居ない。このまま全速力で早良区まで駆け抜ける・・・!

もう30分はぶっ続けで走っただろうか。何キロ走っただろう・・・

そんなことを思いながら水素は額からたれてくる汗を右の袖で拭いながら走り続ける。

「もうすぐ、もうすぐなんだ!みんな待ってろ!」

水素は必至の思いで自らの家があった場所についに辿りついた。

「・・・・・・。」

しかし水素は言葉を失った。つい半日前まで住み慣れた家があった場所は見るも無残に周囲ごと破壊され、焦土と化していた。

「そ、そんな・・・!」

水素は深い絶望に包まれた。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.44 )

日時: 2013/05/28 22:15
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「○○(水素の本名、本作ではあえて伏せる)ー!」

水素を呼ぶ声がする。水素が聞きなれた声である。

「親父!何処だ!何処に居るんだ!」

水素は必死に自身の父親を探す。

「此処だ○○!」

ようやく水素は父親の位置を捉えた。しかし父親は瓦礫の下に埋まって抜け出せない状態だった。

「親父!おふくろと●●(水素の弟の名前)は!?」

水素の目は血走っていた。まさか、と疑念が沸いたのである。

「・・・・・。」

父親は目を閉じ首を横に振る。

「おい、まさか・・・!」

疑念は確信に変わった。

「母さんと●●は・・・巨人の餌食になった・・・。」

「・・・・クソ!なんだよ!なんなんだよそれ!」

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.45 )

日時: 2013/05/28 22:21
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「○○、こうなっては俺ももう無理だ。この状況で助けは来ない。お前だけでも逃げろ!」

父親は水素を諭そうとする。

「ふざけんな!そしたら俺は独りぼっちじゃねえか!こんなのわけねえ!俺は引っ越し屋のバイトやってたんだ!」

水素が父親の忠告を拒否し、父親にのしかかっている瓦礫をどけようと腕に力をこめる。

「クソ!何で持ち上がらないんだよ!クソクソクソクソ!」

「もういい○○!早く逃げるんだ!お前まで死んでしまったら俺は・・・」

「いやまだだ!まだ終わらんよ!」

水素はこれまで以上に力をこめるがビクともしなかった。

ドシンと、大きな音がする。水素が音がした方向に振り返ると巨大な女型と見られる巨人だった。

削除/修正

Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.46 )

日時: 2013/05/28 22:25
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「あれは、母さんと●●を食った怪物・・・!」

父親が巨人を視認すると口を開く。

「あれが・・・」

「お前一人でも逃げろ○○。一家全滅なんてシャレにならない。」

「・・・・・。」

「この状況でするべきことくらい、お前も本当は分かってる筈だろ・・・・」

「・・・・・。」

「いい加減にしやがれこの馬鹿息子ォォォ!」

父親が一喝した。

「ここで一緒に死んで、それで●●や母さんが喜ぶと思ってんのか!さっさと行け糞餓鬼!」

「親父・・・・」

水素が俯いていた顔を前に向ける。

「すまねぇ・・・!」

水素は己の無力さを心の中で嘆きながら、その場を後にした。

削除/修正

Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.47 )

日時: 2013/05/28 22:32
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「そうだ○○。それでいい。お前は生き延びて、新納家の血を伝えるんだ・・・。」

水素がその場を後にした後、父親は独り水素が行った方向を見て呟いていた。

息子の背中がドンドン小さくなっていくのが寂しく感じた。

「○○、達者でなぁ・・・」

それが水素の父親の最後の言葉となった。

女型の歯並びの悪い不細工な巨人は瓦礫に埋もれている水素の父親を見下ろすと大きな口を開けて赤い光を溜め始めた。

溜めはほんの一瞬、そして口から巨大な赤いビームが発射された。

轟音が響き渡る。何もかもが破壊され焼き尽くされる。

「あれは・・・親父・・・・クソ!」

水素は一瞬だけ振り返り、父親の死を感じた。水素はそのまま別の目的地に向かった。

削除/修正

Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.49 )

日時: 2013/05/28 22:41
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「△△(水素の彼女の名前)・・・!△△は無事か・・・・!?」

水素は今付き合っている彼女の家に向かっていた。


暫く走ると彼女の家・・・があった場所についたが、此処も自宅と同じように原型を留めていなかった。

「△△は!?まさかもう・・・」

水素が半ば諦めかけていた時である。

「○○ー!」

水素を必死で呼ぶ声がした。

「△△!良かった!生きてたのか!」

声のする方向は・・・上・・・!?

水素は上を見上げるとそこには巨人に捕まり持ち上げられて今にも食われそうな状況の水素の彼女の姿があった。

「△△、そんな!お前まで居なくなったら俺は・・・!」

「○○、最後に会えて良かった・・・。別れの言葉も無しでお別れしたくないもの

水素の彼女の頬に一筋の涙が走っていた。

削除/修正

Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.50 )

日時: 2013/05/28 22:48
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「あんまり長くお話し出来ないから手短に言うね」

「○○、今まで・・・・」

「ありがとう・・・!」

彼女はそう言い終えると自分を掴んでいる巨人の方へ向き直った。

「そんな△△!勝手に一人で言いたい言いやがって!俺はまだ何も・・・」

水素が言いかけて、その言葉を彼女の怒号が遮った。

「○○はね、とっても強いのよ・・・」

「!?」

「アンタなんか、アンタ達なんか、○○がみんな倒してくれるんだから!」

彼女は巨人に向かって泣きながら叫ぶ。しかし巨人に言葉が理解出来る筈もなかった。

「○○がみんな怪物をやっつけてくれる。○○が世界を平和にしてくれる。私はそう、信じてる・・・!」

彼女はそう言い終えると巨人の大きな口に放り込まれた。

「△△ーーーーーー!!!!!」

水素の顔は涙でグチャグチャになっていた。

削除/修正

Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.52 )

日時: 2013/05/28 22:54
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

悲しみにくれる間もなく、水素を巨人が襲う。

巨人の大きな手が水素に向かって伸びてゆく。

「もういいや・・・。親父もおふくろも●●も△△も、みんな居なくなっちまった・・・。」

「わりぃな親父・・・約束守れねえ・・・俺もすぐにそっちに行くことになりそうだわ」

水素は覚悟を決めて目を瞑る。

しかし次に聞こえてきた音は自身の肉が裂かれる音ではなく、銃声だった。

そして巨人の悲鳴が聞こえる。

「!?」

水素が目を開くとそこには大柄な、ガトリングガンやらいろいろな武器を背負っている軍服を着ている男が立っていた。

「お前、危なかったな。だがもう大丈夫だ。俺がお前を守り、安全な場所まで連れて行く。」

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.53 )

日時: 2013/05/28 23:02
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「目障りなんだよ」

男はそう吐き捨てるように言うとロケットランチャーを取り出して巨人に照準を合わせる。

巨人は大きな口を開けて男に迫りくる。

「そのデカ口にこいつをやる。午後のおやつだ。しっかり味わえ!」

そう言うと男はロケットランチャーを発射し、巨人の口の中に命中した。

巨人の体内で爆発が起こり巨人は数秒もがき苦しみその場に倒れた。

「乗れ!少年」

男は近くに止めてあったバイクがある位置まで放心状態の水素を手を引いて連れてくると水素を後部座席に乗せた。

「しっかり捕まれよ。状況が状況だ。安全運転は出来んからな。」

そう言うと男はバイクを発進させた。男はさっき「全然な場所まで連れていく」と言ったがそんな場所があるのか?と疑問に感じた。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.54 )

日時: 2013/05/28 23:09
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

そんなことを思っている内にも、巨人が2体、水素達を見つけて襲いくる。

「ここにも居たか!水素、少し飛ばすぞ!」

男はバイクのアクセルを全力で回す。

「う、うわぁぁぁぁ!」

水素はスピードの恐怖というものを肌で体感する。

(あれ、何でこの人、俺の半値知ってるんだ?)

そんな疑問を一瞬持ったもののそれは迫りくる巨人の恐怖で打ち消された。

「あいつら、足が異常に速いな・・・」

「おい軍人!もっと速く出来ないのか!」

「これが最大だ!」

男は歯を食いしばる。

水素達と巨人との距離が縮まっていく。巨人の一人が口を開けて赤いビームをこちらに向けて放ってきた。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.56 )

日時: 2013/05/28 23:17
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「もう終わりだぁぁぁ!」

水素が今度こそ死を覚悟する。

「黙ってろ!こんなビームこいつで余裕だ!」

男は全速力でバイクを運転しながら後ろを向いて巨人を視認すると右腕を出す。そして右腕が変形する。どうやら右腕は義手の類のもののようだ。

「これがプラズマ砲だ。食らえ!」

男の右腕が変形した砲状の穴から巨大なプラズマ砲が発射され、巨人が放ったビームとぶつかり合った。プラズマ砲が圧倒し、巨人のビームは押し返され、プラズマ砲が巨人に直撃し、大爆発が起こる。

遠くからでも巨人の悲鳴が良く聞こえる。

「こんな力を使う奴が現実に居るなんて・・・」

「気を抜くな。しっかり捕まっていろ、残り一体を撒くぞ!」

男は再びアクセル全開した。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.58 )

日時: 2013/05/28 23:28
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

しかし巨人は足が速く、容易に水素達に追いつきそうだった。

「仕方ねえ。絶対に俺の体から手を離すなよ!少しでも力を緩めるとあの世行きだ」

「何をする気なんだ?」

水素が男の大柄の体に邪魔されて見えない正面を見ると、電車が通る線路と今このバイクが走っている高速道路が立体交差していた。線路が下、道路が上である。

そしてその線路の向こうから音を立てて物凄いスピードで見たことのある車両が走ってきている。まだ離れているので小さくしか見えないが。

「おいまさか・・・」

水素に嫌な予感が過る。

「背に腹は代えられん。これ以外に妙策も無い。俺を信じろ。」

「・・・だが・・!」

「つべこべ言うな。行くぞ!」

男は全速力を保ったまま線路がある方向へとハンドルを軽く切る。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.59 )

日時: 2013/05/28 23:37
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

向こう側から線路を伝って電車・・・九州新幹線が走り来る。新幹線は徐々に立体交差の真下の線路に近づいてくる。

(一瞬のタイミングで全てが決まる)

水素は後ろを振り返る。もうすぐそこに巨人が来ている。

(もう、このイチかバチかかけるしかねぇな)

そして、巨人が口を開けて赤いビームを放つ。

新幹線が立体交差の真下の直前に来る。

(今だ!)

男は逞しい筋肉でバイクのアクセルを握るとバイクが宙に浮いた。

バイクは道路の塀を越えて新幹線の真上に踊り出る。それと同時にさっきまでバイクが走っていた地点に巨人のビームが直撃する。橋は破壊され、破片が水素達の目の前にも飛び散る。

バイクは宙でスピードを緩め・・・・

新幹線の車体の真上に着地した。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.61 )

日時: 2013/05/28 23:44
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

男はブレーキを全力でかけてバイクは停止する。

「ハァ・・・ハァ・・・やったぞ・・・!」

男も流石に力が抜けている。

「ったく、無茶し過ぎだぞ。」

水素も放心している。

「こうでもしなきゃお前今頃巨人の餌になってたぞ」

男の顔つきが厳格なものに変わる。

「・・・・それより、何でこんな状況で新幹線が動いてんだ?おかしいだろ。」

「住民を避難させる為、出来る限り動員したんだろう。だが、乗り物のスペースなどたかが知れている。」

「じゃぁ、取り残された奴らは・・・」

「言うまでもないな」

「そう・・・だよな・・・」

高速で走る新幹線の真上に座りへたれ込む。

「全ての者を救うことなど出来ない。俺達は出来る限りのことをする。それだけだ。」

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.62 )

日時: 2013/05/28 23:52
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「何でアンタは、俺を助けたんだ・・・?」

水素が男を見上げる。

「お前は、いずれ必要になるからだ。」

男は意味不明なセリフを吐く。

「俺が必要?どういうことなんだ?」

「お前から、力を感じる。大きな力を」

男は水素の肩に手を置く。

「力って・・・何だよ・・・」

水素は下に俯く。

「家族も、彼女も死んでしまった。オフ会していた住民だって今頃どうなってるか分からねえ・・・。俺は何も守れなかったんだよ。無力だ。俺の何処に力なんてあるんだ・・・。教えてくれよ・・・」

「・・・・・。」

男は黙る。

「なぁ、教えろよ!俺の何処に力があるんだよ!何も守れやしなかったこの俺に!」

水素は男に迫る。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.63 )

日時: 2013/05/28 23:59
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「断言しよう。お前は力を持っている。今はまだそれを発現していないだけだ。」

「発現だと?」

水素は落ち着きを取り戻して聞き返す。

「そう、俺達人類はまだ隠された未知の力を秘めている。選ばれし者のみが手に入れる力を。」

男は続ける。

「お前からはそれを確実に感じる。選べ、このままあの怪物共にただただ怯えて死を待つか、戦って生きるかを。」

男は険しい表情で水素に選択を迫る。

「アンタのその力ってのは、さっきアンタが使ったプラズマ砲のことなのか?」

「選ばれし者のみが有する能力は十人十色だ。あれは俺が有する能力の内の一つだ。お前には必ず強大な力が宿っている。俺達と共に戦え、水素。」

男は水素に手を差し伸べる。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.64 )

日時: 2013/05/29 00:07
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「戦えば、俺の家族や彼女を殺したあの憎き化け物共を滅ぼせるのか?」

水素の顔つきが変わる。

「それはお前、いや俺達次第だ。」

「・・・・分かった。戦おう。俺は奴らに復讐を果たす。それが・・・」

「俺の生きる意味だ」

水素は差し伸べられた男の手を取る。

「良く決断した水素よ。俺は対ゴブリン軍第20部隊、通称チームポケガイの隊長、階級は大佐。コードネームは・・・」

「セール」

男が正体を明かす。それは水素も良く知っているあのポケガイ住民である。

「どうりで俺の顔と半値を知っているわけか。」

水素は内心驚きながらも始めて会った有名住民の雄姿に少し感動していた。

「これからはお前の上官になる。宜しく頼むぞ。」

「はい、セール大佐。」

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.65 )

日時: 2013/05/29 00:09
名前: 小銭◆0Kn7L7SaLA

水素とセールのコラボかw

Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.66 )

日時: 2013/05/29 00:21
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「そう言えば大佐、対ゴブリン軍とは何ですか?」

水素のセールに対する態度が変わる。これから上官になる相手への配慮だろう。

「実はここ数年、我々は自衛隊とは別に、表沙汰にはなっていないがこの対ゴブリン軍を結成し、部隊は100、総勢約150人の能力者と1000人の魔力保持者からなる。」

男は続ける。

「ゴブリンというのは、さっきまで俺達を襲ってきた巨人のことだ。実はこのゴブリンの存在が数年前から懸念されていた。」

「どういうことですか?現れたのは最近でしょう?」

水素が途中で口を挟む。

「あぁ、その通りだ。だが研究の結果、巨人は数年前に既に表にこそ出ていないが、既に存在していることが判明していた。俺も難しいことは良く分からないが、このような事態に備えて結成されたのがこの対ゴブリン軍だ。」

「それが今日になって突然現れたってことか・・・。」

水素が言う。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.69 )

日時: 2013/05/29 00:30
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「ああ。だがその力は我々の予想の遥か上を言った。そしてこのような事態を招いてしまった。俺達の力不足だ。さっきも言ったが魔力保有者でなければゴブリンと戦うことは出来ない。だが魔力保有者の中でも選ばれた存在、能力者でないと倒すことは出来ない。だがその数は選ばれた者のみな故、非常に少ない。」

「そして九州に居た能力者の素養を持つ者はお前を含め3人しか居なかった。俺達は急いで九州に向かったが救えた命は全体の1割にも満たない・・・。何しろ研究では九州にはゴブリンは出ないと結果が出ていた。それが一番最初にゴブリンが出るのが九州だったとは・・・」

セールが長い説明を終える。

「俺以外の残りの二人とは?」

「俺もまだ分からない。まあ時期に分かることだろう。目的地の東京まであと数時間かかる。今日はいろいろあって疲れただろう。今は少し早いがこれでも食って寝ておけ。」

セールはそう言うと毛布とサバ缶を水素に差し出す。

「寝るって、この走っている車両の真上でですか?寝相が悪くて落ちたら・・・」

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.77 )

日時: 2013/05/29 00:42
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「俺が見張っててやるから心配するな。とっとと食って寝ろ。明日からは軍の一員として働いてもらうからな。着いたら起こしてやる。」

水素は食事を取ると今まで疲れがどっと出たのか、すぐに深い眠りについた。

「水素起きろ。東京に着いたぞ。」

【数時間後】

セールの声で水素が目を覚ます。

「此処が東京か・・・」

水素は周りを見渡す。東京駅構内に止まった車体の上で見渡す景色は何とも言えない。九州から逃げてきた住民達が車内から溢れかえり、駅構内はパニックになっている。

「さあ、さっさと出るぞ。見つかれば面倒なことになる。乗れ。」

セールはバイクのエンジンをかけて水素に後部座席に乗るよう指示する。

「これから基地に向かう。行くぞ。」

バイクは再びエンジン音を上げて発信した。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.79 )

日時: 2013/05/29 00:47
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

セールと水素を乗せたバイクは車体の先端車両から飛び降りた。

この事態で駅員や車掌は必至なので気づかれずにバイクに乗ったまま線路を飛び出し一般道へ出た。

「此処から先は安全運転だ。夜で目があまり効かない時間帯だがそれでもさっきよりはマシだ。それでもしっかり掴まれよ。」

「はい、お願いします。」

夜道を走る二人乗りのバイクは、次第に夜の闇へと消えて行った。

水素の物語はまだ始まったばかりである。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.80 )

日時: 2013/05/29 00:57
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

そしてそれから一年・・・

人類対ゴブリン軍第20部隊はこの日、新たに入ってくる新人が数人来る予定である。

「この部隊は良く能力者が来るようだな。」

水素はすっかり軍人らしくなっていた。軍服を着用し、腰にはサーベルを差している。

一年前、水素はセールに連れられこの部隊に入隊した。セールによる特訓の成果で無事に能力を発現することに成功した。しかしこの一年間、ゴブリンが日本を襲うことはなかった。九州に上陸したゴブリンは対ゴブリン軍が全兵力を持って殲滅した。

そして一年目の今日、かつての水素と同じように新人がやって来るのである。

「それだけ、此処が激戦地になると想定されてるんだろうよ。」

「そうだな。お前もすっかり軍人らしくなったし俺達は新人を教育せねばな、タコスよ。」

そう、タコスはあの時ゴブリンに食われたかに思われたが生きていたのである。食われる直前に能力を発現して。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.81 )

日時: 2013/05/29 01:05
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「結局小銭とチャイは死んじまったな。マロンは大阪の第5部隊に所属し、俺は偶然にもお前と同じ第20部隊。あのオフ会に運命を感じるぜ。」

「そうだな、そろそろ新人が到着する時間だ。」

この横須賀基地で男達の新たな戦いが始まる。

基地内のグラウンドに新人達が集合しセールの号令で整列する。

「セール大佐、張り切ってるな。」

「新人がどれほどのものか、隊長として気になるところだからな。」

新人が皆、軍服を着て真っ直ぐな眼差しでセールを見て整列している中、一人異様な男が居た。

セールはまずはその男を咎めず、新人に一人目から大声で聞いていく。

「貴様は何者だぁぁぁ!」

「はっ!コードネームはフクナガ、神奈川県出身であります!」

「フクナガか?あのガンダムヲタクかぁぁ!ゴブリンは貴様のようなヘタレが勝てる程甘くないぞ!」

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.83 )

日時: 2013/05/29 01:13
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「貴様は何者だ!何処から来た!」

続けて二人にも同じように怒鳴る。

「はっ!埼玉県出身、オルトロスです!」

「そうか、あのカツアゲDQN気取りの糞餓鬼か!弱者を虐げるような貴様にゴブリンを倒せるとは思えんがな」

「お言葉ですが大佐、私は小中学生だけでなく大人からもカツアゲをしていました!」

「同じだそんなことは!その根性叩き直してやる!貴様はグラウンド100週だ!今すぐ行け!」

「ははぁ!」

オルトロスはセールに言われると異常に広いグラウンドへと駆け足で向かっていった。

「貴様は何者だぁぁぁ!」

「コードネーム氷河期です!」

「氷河期か、何故此処に来たぁぁぁ!」

「ド田舎の故郷が嫌なので、都会かつ自らの力を使えるこの隊に志願した次第であります!」

「考えが甘い!貴様もグラウンド100週だ!」

「はっ!大佐!」

氷河期もまたオルトロスに続いて駆け足で去って行った。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.90 )

日時: 2013/05/29 01:22
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

そして、いよいよこの男の番が来た。

他の皆は軍服を着て整列しセールに応えていたがこの男は違った。

身長は日本人男性の中では高め、上下黒の服に黒いロングコートといった井出達で、腰に日本刀を差し、背中に双戟を背負っている。そして、目が細い。この男は皆が整列してる中一人だけ姿勢を崩していた。

「貴様、何をしている!」

しかし、返事は無い。

「そこの黒服、貴様のことだ!」

そう言われると自分のことだと理解した黒服の男はセールの方へ振り向いた。

「なんだ?」

そっけない返事である。

「何をしていると聞いている!」

セールがより一層怒気を強める。

「お前の五月蝿い怒鳴り声が早く止まないかと思いながら、いろいろと思案していた。」

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.94 )

日時: 2013/05/29 01:29
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「ほう?この俺に向かってお前呼ばわりとはいい度胸だな。」

セールは腕をポキポキと鳴らしながら男に近づく。

「近寄るな鬱陶しい。ウゼえんだよ。」

男はセールを睨む。

「貴様は特別にグラウンド200週だ!終わるまで戻って来るな!」

「嫌だと言ったら?」

セールがライフルを取出し銃口を男に向ける。

「上官の命令は絶対だ。」

セールは怒気を帯びつつも冷たく言う。

「だが断る。どうしても俺を走らせるか殺すかしたいなら・・・」

男は背中の双戟に手をかける。

「この俺を倒してみろ、デカブツ。」

一触即発の状態となった。他の新人や水素やタコスは黙ってその様子を見守っている。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.96 )

日時: 2013/05/29 01:34
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

「殺されても文句は言えんぞ、貴様・・・!」

「いろいろ思案していたんだがやはりこの部隊でやりたいようにやるにはお前を倒すしかない。来い。」

「いいだろう、その口二度と叩けないようにしてやる。だが場所を移すぞ。着いてこい。」

セールがその場を後にせんと歩き始める。

「いいだろう。叩き潰してやる。」

男もセールに続く。

「あの、セール大佐、残りの新人は・・・」

水素が困ったようにセールに聞く。

「この基地の闘技場には観戦出来る場所がある。そこに座らせろ。」

セールはそう言うと足音を立てて闘技場へと向かう。

「はっ!」

水素は返事をすると新人達の誘導を行った。

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Re: ポケガイ小説版「進撃のゴブリン」( No.100 )

日時: 2013/05/29 01:42
名前: 藍染惣右介◆Aizen/C1HI <元護廷十三隊五番隊隊長>
URL: 一体いつから鏡花水月を遣っていないと錯覚していた?

闘技場に二人の男が向かい合って立っている。

それを新人や水素、タコス、そして部隊の皆が取り囲む席で観戦している。

「セール大佐に喧嘩を売るとは命知らずだな。あの男、命は無いぞ。」

水素は観戦席から二人を眺めながら言う。

「いや、あの男も自信があるからああいう態度を取ったんだろう。そろそろ始まるぞ。」

タコスが水素の発言に反応していると、試合は始まった。

「行くぞ。」

黒服の男は双戟を出して構える。

「ふん、せいぜいあの世で後悔するがいい!」

セールは右腕を変形させ、強力なプラズマ砲を発射する。プラズマ砲はそのまま男に突き進み、やがて爆発が巻き起こる。

「やったか?」

観戦していた水素が呟く。

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続く